桜ノ籠 -サクラノカゴ-

どうしたんですか?

そう、問いかけようとする前に青磁先生が口を開き、


「これから、寄りたいところがあるんだ。いいかな?」


真っすぐ前を向いたまま、
そう言葉を続ける青磁先生の表情は、

いつもと違う。



口調は優しいけど、

どこか、


硬く感じる。





どうしたの?


ねぇ、青磁先生……





不安になって、
青磁先生の横顔から目がそらせない。






でも、

その答えは、

すぐに、わかった。






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