桜ノ籠 -サクラノカゴ-


気付くと、

目の前には青磁先生の綺麗な瞼。
長い睫毛。




唇には、

ぬくもり。




キスだと気付いたのは、

その綺麗な瞼がゆっくりと開き、

真っすぐに私の瞳を捕らえた。


その時だった。




真っすぐ注がれる青磁先生の視線。



青磁先生は、
重なる唇を少しずらし、


つぅ、
と、私の唇を青磁先生の唇で優しく舐める。



熱を帯びた青磁先生の視線から離れられない。

熱を帯びた青磁先生の唇から離れられない。





もう、

青磁先生しか見えない。





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