桜ノ籠 -サクラノカゴ-

もう長い間、一人で外に出ていない。

必要な時は、お母さんやおばさん、茜さんが付き添ってくれた。


でもそれも、この半年に数回。

その時の事は、あまり憶えていない。

すぐ気持ちが悪くなって、
倒れてしまう事がほとんどだったから…



「…怖いよ、青磁先生…」


ぽつりと呟く。

と、その時、



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