桜ノ籠 -サクラノカゴ-
青磁先生に促されるまま、私は部屋に戻された。
布団に入って、
眠ろうと、目を閉じたけど、
眠れない。
何度も寝返りをうつ。
規則正しい時計の音だけが聞こえる。
視界に入る桜模様のカーテン。
「…眠れないよ、青磁先生…」
だって、
明日になったら、
朝になったら、
しばらくここでは過ごせない。
色々考えていたら、
余計に目が冴えた。
「…はぁ、」
水でも飲んでこよう、
と、
部屋を出て、キッチンに向かう。
すると、
リビングのソファに青磁先生がいた。