桜ノ籠 -サクラノカゴ-


仕度を整えた私達は、揃って玄関に向かう。

そして、
私に掌を差し出す青磁さん。


「行こうか」


「はい」




差し出された掌を、
私はしっかりと繋ぐ。







扉を開けると、

真っ白に降り積もった雪が私達を照らし、
粉雪が風に舞う。



私と青磁さんは、
互いに顔を合わせると、

自然と笑みが零れ、





真っ白に降り積もった雪の中を



二人で、歩き出した。









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