桜ノ籠 -サクラノカゴ-

「青磁さんと、一緒に」


そう呟き、
寄り添う大きな背中を抱きしめる。



すると、

「あぁ、一緒に行こう」


青磁さんも私を抱きしめてくれた。




優しく
強く

しっかりと、抱きしめてくれる。



大好きな愛しい人のぬくもりに包まれ、

舞い散る桜の香りに包まれ、






ひらり、




桜の花片がひとつ、


私達に舞い降りた。













[完]



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