桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「俺は隣町の成佳[セイカ]高校で教師をしている。これでも国語担当でね」
 
隣町の成佳高校の先生?国語担当……


「……青磁(セージ)、先生?」


私は小さく呟いた。 


少し驚いた様に、青磁先生は私を見た。



「どこかで、俺と会った事が?」
 
青磁先生…いつも話しを聞いてくれると、

「兄が……」
 

そう、カズ兄(カズニイ)が言ってた。



「兄? 伽羅ちゃん、お兄さんがいるの?俺の学校に?」


「そう……成佳高校、3年6組の一宮(イチミヤ)……和季(カズキ)…」





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