桜ノ籠 -サクラノカゴ-
「伽羅ちゃんだって困るだろ? オレがちゃんとあの二人なんとかするから」
「あの……何の事か……」
青磁先生は顔を上げ、困ったように微笑む。
「つまり、茜姉と母さんは、
オレの家で伽羅ちゃんが暮らすよう話し進めてるわけ……」
私が、
青磁先生の家に?
「今、もう住んでますけど……?」
私が首を傾げると、
「いや、ここじゃなくて、
隣街のオレのマンションで、ってこと」
「……青磁先生のマンション?」
「そう、そこでオレと伽羅ちゃん、二人で暮らせってこと」