心を失ったカノジョ
そっと手を伸ばして、私の手を掴みキスを落とした。




「…………気持ち悪い」

「俺からなんて、ないぞ?」




視線を落として…ざまぁみろと思った。




振り払おうとしても…コイツの力は半端なくて…。




「力では勝てねえよ」

「……あっそ」

「見舞い来てくれて嬉しい」

「…………」

「花…綺麗な花のままで手渡してほしかった」

「…………」

「俺が安心して寝てたから?」

「…………」

「だから苛立ったのか?」




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