心を失ったカノジョ
「おいで……辛いだろ?」

「うん」




家族ってこんなのかな。




辛いときに背中をさすってくる存在かな。




何度も顔を覗いては抱き締める力を増していく。




私は新の服の裾をキュッと掴み言葉にならない叫びをぶつけた。




「ん?素直だな」

「うん……誉めてよ」

「よしよし」




大好き………新。




新の行動は……好きじゃない。




罪滅ぼし……の1つ。




< 223 / 317 >

この作品をシェア

pagetop