冬の日の犬のお話
そしたら 母さんは
笑って言ったんだ。


『ほんとよ。だってね…母さんのヒミツのお話、聞きたい?』


『ヒミツ?』


『そう、ヒミツのお話。父さんと母さんしか知らないの。聞きたい?』


『うん。』


『じゃあ、あとでゆっくりね。お出かけするからごはん食べちゃって。』


ぼくは 半分くらいは
うたがっていたけど
でも いそいでごはんを食べた。

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