冬の日の犬のお話
白いから、雪にまぎれてわかりにくかったんだ。
だから、突然あらわれたようにみえて、カズヤ君をびっくりさせたんだ。


『コイツ!おどかしやがって!』


カズヤ君が雪を投げたけど、犬はぜんぜん反応しなくて、ぼくらを見つめていた。
そして出てきた時みたいに、ふっと消えるみたいにどこかにいってしまった。


ぼくは、なぜかドキッとした。


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