冬の日の犬のお話
『そうか。』


おじいさんの声はやさしかったので、ぼくのドキドキはおさまってきた。


「ねえ、オバケのこと このおじいさんに聞いてみよう」


ぼくは小声でカズヤ君に言った。


「やめろよ、見ろよあのカッコ…ヤバいって!アレだよアルツハンマー?ぜったいアレだって!」


カズヤ君が小声で反対したけど、ぼくは聞こえないふりをした。


『あの…これって、誰かのお墓なんですか?』

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