冬の日の犬のお話
竹蔵には許嫁がおっての、しづという美しいおなごじゃった。
竹蔵は身よりのおらん しづにの、出世して迎えにくるから待っておれと言い聞かせての、それまでかわいがっておった犬のしろをしづに託したのじゃ。
竹蔵は身よりのおらん しづにの、出世して迎えにくるから待っておれと言い聞かせての、それまでかわいがっておった犬のしろをしづに託したのじゃ。