心を込めた恋愛

「何？」
隼吾が気づいた。

私は慌てた様子を隠すために小さく深呼吸をして、
「なんでもないんだけど・・。スポーツやる男子ってかっこいいよね」
思わずこんなことを言ってしまった。

きっと、いや、絶対顔赤くなってると思う。
でもよかった。
隼吾がかっこいい
なんて言わなくて。

すると、意外な答えが返ってきた。
「やっぱ？サッカーってかっこいいよな。清水もサッカー好きか？」

私は、少しホッとした。
よかった。
隼吾かっこいいって言ってるようなものだったのに・・。
もしかして、気づいてたり・・しないよね？

私は、また小さく深呼吸した後に笑顔で答えた。
「大好き！！お兄ちゃんがサッカー部なんだ」

すると隼吾は、びっくりして言った。
「お兄ちゃんって言うのは、清水光先輩？！」

あれ？何で知ってるのかな？
「何で知ってるの？」
「何でって、俺が小学校のときサッカー教えてくれたんだぜ！」

え？そうだったの？
じゃぁ、もしかして・・・。

「あのさ、今度私の家来る？都合が合えばお兄ちゃんいるからさ」
私は、断られるのを承知しながらも誘ってみた。
行くって言ったら、
だめって言ったら、どうしよう・・。

「マジで！！超うれしい！」
え？
ホントに？
来てくれるの？

すると、隼吾は少し照れたように言った。
「あのさ・・・、ケータイのメアドと番号教えてくれない・・・？」