恋風船


「志穂も食べようよ」


「え…あ、うん」


俺の目の前に島田が座る。


少し風が吹くたびに島田の髪がなびく。


やわらかそうな髪だな…と触れてみたい欲望を抑えた。


髪の長い安井は綺麗にポニーテールしている。


美人系な顔立ちのせいか多分それなりに人気はあるはず。


だけど俺はどんだけ周りが輝いてても島田しか輝いてるようには見えない。





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