コイアイ〜幸せ〜
「山下つらら、只今戻りました」
この部屋は、訪れる場所じゃない。
もう、帰ってくる場所なんだ。
いつもと変わらない机、変わらない配置、うん、なんだか安心する。
「おかえりなさい、遅かったですね」
そうだった、いつもと変わらない悪・・・松本さん。
「報告が遅れて、すいませんでした」
「髪の毛が少し濡れていますね、シャワーでも浴びたんですか?」
相変わらずめざといなぁ。
「ええ、気持ちを切り替えようと思いまして。詳細は文章にしますので、そのあとで説明します」
大方のことは知っていそうだ。
なんとなくだけど。
「今回の事は、山下さんの失態です。行動を起こす前に、よく考えて下さい」
はい、本当に馬鹿でした。
って、やっぱり知ってるんじゃないかっ。
嫌だった記憶をさかのぼっていくと、扉を開けてくれたあの人は、川田証券の元社員で、尾田直人が自殺に追い込んだ元社員の娘さんだった。
情報元は、そこだな。
「事前に防ぐこともできました。でもこれは、一つの経験です」
冷たい、冷たいけれど、もっともだとも、思う。
私に学ばせて、ギリギリの所で助けてくれた。
この人は、そういう人だ。
この部屋は、訪れる場所じゃない。
もう、帰ってくる場所なんだ。
いつもと変わらない机、変わらない配置、うん、なんだか安心する。
「おかえりなさい、遅かったですね」
そうだった、いつもと変わらない悪・・・松本さん。
「報告が遅れて、すいませんでした」
「髪の毛が少し濡れていますね、シャワーでも浴びたんですか?」
相変わらずめざといなぁ。
「ええ、気持ちを切り替えようと思いまして。詳細は文章にしますので、そのあとで説明します」
大方のことは知っていそうだ。
なんとなくだけど。
「今回の事は、山下さんの失態です。行動を起こす前に、よく考えて下さい」
はい、本当に馬鹿でした。
って、やっぱり知ってるんじゃないかっ。
嫌だった記憶をさかのぼっていくと、扉を開けてくれたあの人は、川田証券の元社員で、尾田直人が自殺に追い込んだ元社員の娘さんだった。
情報元は、そこだな。
「事前に防ぐこともできました。でもこれは、一つの経験です」
冷たい、冷たいけれど、もっともだとも、思う。
私に学ばせて、ギリギリの所で助けてくれた。
この人は、そういう人だ。