コイアイ〜幸せ〜
私、またおんなじ事を繰り返しているんだ…。


無意識に人を傷つける…。
人並みに仕事ができるって勘違いして、男の人を傷つけている。


宗助は呆れているんだろうな、そうして私から離れていっちゃうんだ。


私、学習能力がないんだなぁ。
ごめんね、せっかくのデートを台無しにしちゃって。
…でもね、やっぱり行きたいんだ。
そこには私の求めているなにかが在るような気がするから。


掴まれた腕を離してもらおうと、勢いよく腕を振り上げる。

この手が離されたら、もう二度と今の関係には戻れないような気がした…。



「馬鹿、なに泣きそうになりながら離そうとするんだよ」


私はびっくりして、その動きを止める。

宗助は一度その腕を離すと、今度は私の手を握りしめた。


「お前はさ、俺のことを見くびりすぎ。俺が好きになった女は、男とのデートで仕事の方を選ぶ様な女じゃねぇか。…ホント、俺がどんだけ惚れてるか知らないんだろ」


宗助の言葉に、私の視界がボヤけてしまう。


「そんなんで嫌いになんてなれねぇよ。ホラ、さっさと車に乗れよ、会社に帰るぞ」


「ここまで俺の車で来ておいて、一人で行こうとすんな、馬鹿つらら」
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