コイアイ〜幸せ〜
「宗助、新堂君、ちょっとだけ聞いてもいい?」


執務室を出た後に、私はこっそりと二人を呼び止めた。


「どうしたんですか?」


新堂君は急ぐ足を止めて、私の方へ振り返る。


「ここの監視カメラの映像って、顔の認識機能が付いていたんだと思うんだけど、特定の人物が引っかかるようにする為のやり方を私に教えて欲しいんだ」


最近の監視カメラは良く出来ているんだよね。

特定の人物を入力すると、画像にその人物が映っていたら自動的にピックアップしてくれる機能があるんだよ。
ただでさえ大量にある映像をひとつひとつ確認するのはとても大変。なので、この録画に私のマル秘データを照らし合わせてみようと思ったんだ。


ただ、そのやり方がわからなかったから機械に詳しそうな二人に聞いてみた。


「出来ないことはないですけど、けっこう時間はかかります」


二人にも仕事があるんだと思うんだけど、そこをなんとか!!


「わかった、新堂、俺が一緒にみてくるから大丈夫だ」


宗助が真っ先に言ってくれる。


「早見チーフだけでは頼りないですから」


新堂君も頭をかきながら協力してくれる。

やっぱりいいな、こういう仕事仲間。
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