コイアイ〜幸せ〜
私のパソコンからですか!


「わ、私ではありません。今日は早見チーフと出掛けていましたから」


驚きのあまり、声が震えた。


『遠隔操作などいくらでもできますよ。事実がわからない今は、何とも言えますから』



うわぁ、普通に切られよ。

その冷静さは悪魔っぽいと言えば悪魔っぽいんだけど、なんかムカつく。




…段々悲しくなってきた。


せっかく築き上げてきた信頼が、こんなことで揺らいでしまう現実に泣きそうになる。




……私の出来ることをしよう。


ぐっと奥歯を噛み締めて、私は画面モニターの続きを再生することにした。


私のパソコンを使ったのであれば、画面もすごく限られてくるのかもしれない。

執務室に通じる廊下や、非常口辺りを写し出している画像をメインに確認を続けた。




知り合い、友好的な人物は青枠、ライバル関係にあったり密かに敵意がある人物は赤枠、そこに、女性関係の黄色枠を加えて画面をチェックする。






時計はすでに、深夜の3時を回っていた。



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