コイアイ〜幸せ〜
だけど、私のその感情に名前を付けることはできなかった。


恋と言うには、複雑すぎる。



「昨日からいろんなことがあったなぁ。今日はもう帰ろう」


トイレの個室に、結構な時間こもっていたかも。


いい加減、自分のベッドで休みたいと思った。
エステに行くのも良いかもしれない。



「泣いちゃたな…」



ティッシュで涙をぬぐった。


うわぁ、マスカラがにじんでいるし。

荷物は執務室に置いてきているんだよね。
気持ちがまとまらないのは憂鬱だけど、一回は取りに戻らないといけない。

叫んで泣いて、少しは落ち着いてきたから。





「よしっ、行きますか」


両手でパチンと頬を叩くと、私は執務室に戻った。



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