コイアイ〜幸せ〜
へ!?
何を言ってらっしゃるんですか、宗助さん。


「私は、宗助に守って欲しいなんて言ってないよ?ホントなら、迷惑ばっかりかけている自分が情けないくらいなんだからさ」


最近は、仕事とは違う、こんな場面でばかり助けてもらっているから、心苦しさが募る。



「ば〜か、前にも言ったろ?俺は、お前に関わりたいし許してくれんなら守ってやりたい。どれも俺の勝手だ、気にするな」


宗助のば〜かには、とても甘いものが含まれている気がして恥ずかしくなる。

なんでそんなに恥ずかしいことが言えてしまうんだろう。


そうか、宗助も、たらし属性か。
そう言えばよくモテていたっけ。


「でもさ、宗助」


「なんだ?」


おもむろに、気絶している鈴木さんの両手を、持っていたスカーフで縛りながら話しかける。


「あの時、鈴木さんに結構酷いことを言ってなかった?」


宗助はモテていたから、女の子には優しい印象があったのに。


「惚れてる女に危害を加えるヤツには、優しくするわけないだろう。しかも、つららだってなにげに気絶させてるし、今だって手際良く縛りつけている女に言われたくないな」


そう言って宗助は、苦笑した。
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