コイアイ〜幸せ〜
そこまで言われてしまうと、さすがに誘いづらくなっちゃうでしょう。


「うっ、じゃあいいです」


私は手元を見つめながら返事を返した。


今の雰囲気に心が追いつかなくて、少しでも落ち着こうと膝の上にあるプラダのショルダーバッグの取っ手をこねてしまう。



「俺としては、是非とも行きたいんだがな」



いやいやいや、今、宗助、凄い発言をしたばかりだから。



「感謝の気持ちを伝えたいんだろ?」



いや、そうなんだけど。



「俺を、警戒したのか?」


えぇ、しましたとも。


宗助のエロ助、バカ助。
からかっているなら怒るからね。




「そう怒るなよ。まだ理性くらいは残ってるから」


理性って。




「…やなことはしない?」


「当たり前だ」


「変なことをしたら、速攻追い出すんだからね」


でも、まあ、感謝の気持ちはあるし、それを行動に移したいのは本当のことだから、とりあえず私は宗助に釘を刺した。


「俺も大人だから、部屋まで送り届けるくらいで発情はしねぇよ」





発情って、宗助さん。



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