コイアイ〜幸せ〜
「ちょうど秘書みたいな人が欲しかったところですし。…そうそう、秘書だけしていろ、なんて堅苦しいことは言いませんよ」
笑顔が眩しすぎて、逆に黒い。
黒すぎる、怖すぎる。
私は、無意識に一歩後ずさった。
「それはちょっと、辞退させて…」
「へぇ、そんなことを言うんですね」
彼の目元がスッと細くなる。
私達の距離は、お互いの表情がよく見えるほど近いんだということに、今更ながら気付かされた。
「貴方の言うことは確かに正論ですね。だけど、貴方にそれを実行するだけの実力は、無い」
面と向かって、私を全面否定する。
反論はしなかった。
正確には、できなかった。
「悪いが、俺は有能ですよ」
「そんなこと、知っています」
思わず両手を握りしめる。
「知らないでしょう。俺が何を見て、何を考えているのか」
「…知りたいとは思いませんか?」
彼は前屈姿勢をとり、机の上で両手を組む。
私達の間が、更に縮まった。
苦手な人、けれど仕事が出来る人。
その不敵な笑顔に惹かれた。
悔しいけれど彼が見えているものが見てみたい。
―――彼の側で働いてみたいと思ってしまった。
笑顔が眩しすぎて、逆に黒い。
黒すぎる、怖すぎる。
私は、無意識に一歩後ずさった。
「それはちょっと、辞退させて…」
「へぇ、そんなことを言うんですね」
彼の目元がスッと細くなる。
私達の距離は、お互いの表情がよく見えるほど近いんだということに、今更ながら気付かされた。
「貴方の言うことは確かに正論ですね。だけど、貴方にそれを実行するだけの実力は、無い」
面と向かって、私を全面否定する。
反論はしなかった。
正確には、できなかった。
「悪いが、俺は有能ですよ」
「そんなこと、知っています」
思わず両手を握りしめる。
「知らないでしょう。俺が何を見て、何を考えているのか」
「…知りたいとは思いませんか?」
彼は前屈姿勢をとり、机の上で両手を組む。
私達の間が、更に縮まった。
苦手な人、けれど仕事が出来る人。
その不敵な笑顔に惹かれた。
悔しいけれど彼が見えているものが見てみたい。
―――彼の側で働いてみたいと思ってしまった。