抱きしめたい

「エレナ,その果物屋を私にも紹介してくれないか?主人の許可が下りるなら私もそこで働こう。」

「えっ…エリック様も働かれるんですか?旅のほうは?」

「私にはまだ時間がある。昨日の話を聞いて少しでも二人の役に立てたらと思ったんだ。極力、迷惑はかけないように努める。」

「本当ですか?ありがとうございます!兄様もきっと喜ぶわ」

そう言いながら微笑んだエレナに安堵した。

さて、彼はこの事を許すだろうか…

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