はじめて。
教室に着くと、生徒は半分くらい。
みんなすきなことやってる。
さすが、自由だね。
とか思いつつ自分の席にかばんを置きにいく。
まるちゃんとは、高校で友達になって、それからずっとクラスも一緒。
だから、朝はだらだらおしゃべりしてるんだ。
いまは偶然席も前後だから、前にまるちゃんがいる。
「でさあ、あたし昨日、めっちゃかっこいい人みちゃったんだ。」
まるちゃん、ひとめぼれの天才だからね。恋バナめっちゃすきだし。
「またあ~。今度はどんな人なの?」
「あのね、昨日の帰りに校門とこでみたんだけど。落ち着いた茶髪で、身長は175センチくらいで、それで。」
「ちょっとまって、校門でみたってことは、この高校の生徒ってこと?」
「うん。だから、たぶんまた会えるし、同級生かな?大人っぽかったし」
「へえ~。でも、茶髪で175センチくらいの男の子なんていっぱいいるじゃん。見つかるの?」
「みつける!!」