CORRUPTION
(太った女性)「………一体何事だい?」

太った女性が弘樹と通り魔を睨み付けた。

(通り魔)「あ、いや………」

(弘樹)「こいつはさっき人を刺してここに逃げ込んだ通り魔なんだ!!」

(通り魔)「お前!!」

(太った女性)「通り魔、ねぇ………」

すると太った女性は据え置きの電話を取り、電話をかける。

ブンッ!!ガタンッ!!タタタタタッ!!

(通り魔)「ちょ!!ちょっと待ってくれ!!ボスに連絡は………」

通り魔は弘樹の手を振り切って、青い顔をしながら立ち上がり太った女性に駆け寄る!だが!

ピタッ………

(通り魔)「あ……あ………」

通り魔の動きが突然止まった!

(弘樹)「ど、どうしたんだ………」

(太った女性)「あ、もしもし。クリティカのマダムだよ………」

太った女性が電話で話し始めた。

(マダム)「今あんたんとこの社員が一般人に捕まっててるようなんだ。どこでって?アタシの目の前でだよ。」

電話の向こうの声は聞こえない。そして通り魔は未だ全く動かない。

(マダム)「どうやらあんたんとこの社員が一般人に尾行されてることにも気付かずにのこのこここに帰ってきたようなんだ。あんたならアタシの言ってる意味がわかるね?」

通り魔はまだ青い顔をしている。
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