CORRUPTION
(マダム)「特種能力というのは特種(エクシード)という種を飲み込んだ者に宿る特別なチカラのことさ。そして特種は相場10億円近くで売られているから普通の人は入手も難しい代物。あんたたち一般人は存在すら知らなかっただろうがね。」

弘樹の頭の中はそのような説明を聞ける程冷静にはなっていなかった。

弘樹は自分が殺されるという恐怖で頭がいっぱいだった。

(マダム)「ジョニーの金縛りも特種能力、ジョニーは動きを止めるチカラを持ってんのさ。だから蛇睨みできる眼を持った『蛇眼のジョニー』と呼ばれるようになったのさ。この話はあんまり関係なかったかね?」

(蛇眼のジョニー)「………」

(弘樹)「た、たた、たす、たす………」

弘樹は「助けて」と口にできない程頭がパニックになった。

弘樹がその場から必死に離れようとしても、ジョニーの金縛りで当然動くことができない。

(マダム)「ま、一般人がこんな所に足を踏み入れたのが悪いのさ。運がなかったと諦めな。」

カチャッ!!

そしてマダムは弘樹に拳銃を突きつけるようにもう一度狙い直した。

(弘樹)「助けてぇぇぇぇ!!」

弘樹は目をつぶる。

そして少しの間謎の沈黙が広がる………
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