CORRUPTION
(マダム)「じゃ改めて商談を始めようか。こっちへ来な。」

(弘樹)「………」

弘樹は黙ってこそいたが、静かにマダムのいるカウンターに近付き、カウンターの椅子に腰を下ろした。

(マダム)「あんたはこれからフリーの殺し屋だ。当然表の人間とはもう二度と会うことは許されない。友達や親でもね。会おうとすれば必ず処分される。」

弘樹はその言葉に息を飲んだが驚くことはなかった。

闇の住人になるということはそういうことだと薄々感づいていたからだ。

それよりも弘樹はこの点に疑問を抱いた。

(弘樹)「………誰に処分されるんだ………」

(マダム)「やっぱりあれの存在を話さなきゃ理解してもらえないかね。」

パチンッ!!

マダムは右手を上げて指をパチンと鳴らした。すると!

ガチャンッ!!

(弘樹)「!!」

バーの奥の扉が開き、中から黒服の男たちがぞろぞろ出てきた!

(マダム)「これが裏社会を『裏社会』として位置付けさせ続けている裏社会最大の組織、黒脳(ノワール)さ。」

(弘樹)「黒脳(ノワール)………」

すると黒服の男たちは先程の通り魔の死体をキレイに片付けだした。

(マダム)「こいつらはまだまだ下っ端だけどね。」
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