CORRUPTION
(弘樹)「犯人の特徴を覚えなきゃ、赤いフード……見失わないように………」

タタタタタッ!!タタタタタッ!!

そして通り魔と弘樹は住宅街を抜け、人通りの多い大通りに出た。

通り魔は少し返り血を浴びていたが、上着が赤いため周りの人は返り血には気付かない。

そのため2人が駆け抜けていっても騒ぎにはならなかった。

(通り魔)「はぁ、はぁ………(くそっ、ホントにしつこい奴だな!)」

(弘樹)「はっ、はっ、はっ………」

通り魔と弘樹は長い間全速力で走っていたため息が切れてきた。すると………

カーンカーンカーンカーン!!

前方に遮断機が降りている踏切に差し掛かった!

(弘樹)「しめた!奴はあそこで絶対に足止めされる!奴を捕まえられる!!」

通り魔と弘樹は遮断機が降りた踏切に近付いていく!さらに!

ガタン……ゴトン……

踏切に近付いてくる電車の音が聞こえてきて、既に2人には迫り来る電車が見えていた。だが!

カーンカーンカーンカーン!!サッ!!タタタタタッ!!

(弘樹)「なにぃ!?」

通り魔は電車が見えているにも関わらず、遮断機を飛び越え線路の中に入っていった!そして!

タタタタタッ!!サッ!!ガタンゴトンッガタンゴトンッガタンゴトンッ!!

通り魔は電車が横切る寸前に踏切を越えて走り去り、横切る電車が壁となって弘樹の行く手を遮った!
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