gangな恋
この事を知ってるのは夏帆と私の家族。
中学の頃から学校では目立たないように過ごしてたから、夏帆以外の友達は誰も知らない。
「ほんっと学校とは別人よねー」
夏帆は初代の副総長――
美人だ。
でも私と同様、学校では目立つことなく過ごしてる。
もし夏帆が学校で素顔をさらしたら、男子生徒は放っておかないだろう。
しばらく話して、私達は走りに出た。
[今日はおとなしく走れ]という私の願いで、みんな静かに走る。
「たまには静かに走るのもいいね、凜」
「でしょ?」
夏帆の後ろに跨がった私は、夜の走りを楽しんだ。
「っはぁー!楽しかったわ!美咲呼んでくれてサンキューな」
「どういたしまして!凜さんも夏帆さんもまた来て下さいねっ!!」