gangな恋


外は快晴―――


12月なだけあって寒いことは寒いけど、普段よりは少し暖かい日だ。




「雨じゃなくてよかった……」




そう呟いて、待ち合わせの場所へと急いだ。




駅前には人・人・人!!


多くの人だかりで溢れていた。




こんな人だかりの中から和弥を見つけ出すのは困難―――




―――なわけない。




流石は学校で王子って言われるだけある。


大勢の女の子達が頬を染めて見つめる先には私服姿の和弥。




「相っ変わらず目立ち過ぎだっての……」




私は静かに歩いて和弥に近付いた―――




「…和弥」

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