gangな恋


「じゃーな。風邪ひくなよ」


「生嶋君もね」




教室の前で生嶋と分かれる。


どことなく変な生嶋は、そのまま自分のクラスへと戻っていった。




私も自分の教室へ入ると、もうほとんどのクラスメートが登校していた。


携帯をいじっている夏帆のもとへ行き、腰を下ろす。




「あ、おかえり。…凜、クリスマス空けといてね」


「どうしたの?いきなり」


「先輩の家に皆で集まるのっ」




ルンルンの夏帆は笑顔で答えた。




「先輩って、どっちの?…てか皆って…」




まぁ…


聞かなくても夏帆の言いたいことは何となく分かるけどね。




「もちろん斎藤先輩よ。さっき、聖剛先輩からメール来たの。クリスマスにお互いのチームで集まろって」


「はぁ…なるほどね」




予想通りか。


てか夏帆、聖剛さんとちゃっかりメールしてんだな。

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