gangな恋
チームの皆で集まるんだから、てっきり特攻服かと思ってたし。
『…クリスマスくらい、特攻服じゃなくていいだろ。それに私服の方が気楽だし?』
「そ…だな。わかった」
電話を切って私服に着替える。
さすがに寒いだろうからジーパンだけど―――
夕方17時―――
ぼーっとテレビを見てたら、玄関のチャイムが鳴った。
拓海は麻衣ちゃんとデートだし、お母さんとお父さんも出掛けていて、私は重い体を起こして玄関へ向かった。
「はーい…………って、なんで和弥がいんの?」
「俺のバイクに乗せてやろうと思って」
何故か目の前にいる和弥は、相変わらず俺様野郎だ。
「………その上から目線、むかつく」
「気にすんなっ。ん、ちゃんと私服だな。それに………良かった」
「?良かった?」
「ああ、こっちの話。行くか」
運転する手間が省けたっと呑気に考えながら、私は和弥の後ろに跨がった。