gangな恋


和弥の家にはほとんどのメンバーが揃っていた。


ドアを開けると既に到着していた夏帆と美咲が私に気付く―――




「凜、遅いし」


「凜さん私服〜」




猛とくっついて座る美咲はかなりの上機嫌みたいだ。


相変わらず仲がよろしいこと―――




夏帆も聖剛さんと一緒だ。


チャラい聖剛さんに呆れた顔してるけど、話してる姿は楽しそう。


なんか……あの二人がくっつくのは時間の問題かもな―――




微笑ましい情景を見ながら、私もチームメンバーの輪に入った。


てっきり酒を飲んでるのかと思ったけど、全員ジュース。


走りに行く気だな、これは。




「凜さん、和弥さんと一緒に来たんですか?」


「ん、まーな。私は自分で行くつもりだったんだけど」


「羨ましーっ!あんなカッコイイ人に愛されてっ」


「…………………はぁぁ?」




何ですと?




「酒飲んでねーよな?」


「飲んでないですよー!正気で言ってますっ!」




―――だよな。


置いてあるのは全部ジュースだし。

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