gangな恋


「もうあの二人はいいだろ……代わりに相手してやるよ」




スカートじゃなくて、ジーパンにしといてよかった……


って呑気過ぎだな、私。


そんな私の前に、和弥はすっと手を伸ばした。




「凜…お前はいい……男いんだから俺がやる」


「…は!?」


「いいから、お前はおとなしくしとけ」


「っ冗談じゃねーよ!REDQUEEN名乗られて、黙ってられっかよっ!!」


「あ゙!?お前女なんだぞ!?黙って見てろよ!!」




くぁーっ!!


む・か・つ・く!!


逆ギレしてんじゃねーよ!


なんで和弥に怒鳴られなきゃなんねーんだよ!!




でも…


「…………じゃあ…女は私がやる…」




これ以上和弥と言い争っても仕方ない……


私が折れてやるよ……




「ああ」


「和弥…負けたらぶっ殺すかんな?」


「ふっ、ばーか。……じゃ、行くぞっ」




私達は一気に殴りかかった。




REDQUEENの名を汚す奴はこの私が許さねぇ!!




ドカッ


ゴッ


バキッ






って何この赤女………


弱い………




ものの数秒で私の足元に倒れ込んだ。


和弥に目を移すと―――




「ぐはっ…」




まぁ、和弥が負けるなんて最初っから思ってねーけど、やっぱ強いな……


男だからなのか迫力があるし。




「はっ…お前ら弱い………。喧嘩ってのはな、素手でやるもんなんだよっ」


「そうそう。……って和弥、私が言いたかった台詞言ってんじゃねーよ」


「あ?お前は黙ってろ」


「…あぁ!?」




私達はお互いを睨みつけて




「「ぷっ」」




またお互い笑い合った。


< 233 / 367 >

この作品をシェア

pagetop