gangな恋
なるべく動揺したくはなかった。
でも“アユミ”の名前を出されて、動揺せずにはいれなかった。
私が目を見開いたのをいいことに、赤女はニヤリと笑った。
「いいこと教えてあげる。………まだ集まってるわよ…あの時の連中」
「っ!?」
「クスクス……私も時々顔出してんのよ。あいつ……ツカサも――っ!!!!」
その人物の名前が出た瞬間、私の中で何かが切れて、赤女の胸倉を掴んだ。
「何処だよ!?何処にいんだよ!?ぁあ!?」
「おい凜っ…!」
「痛いわよ。……離しなさいよ…」
「あ゙!?さっさと言えや!!何処で集まってんだよ!!!言えや!!」
「…凜っ落ち着け!!」
止められなくなる私を和弥は引き離した。