gangな恋


屋上に着くと、掴まれた手は解放された。




「あの…何なんですか?いきなり…」


「何って……分かってるくせに」




なんだろう……


こいつ、普段キャーキャー言われてる時と違くない?


あの余裕たっぷりの目。




うん、むかつく。




「…ちょっあっ!」




油断してた私は眼鏡を取られた。




「その顔……やっぱりな」


「返してくださいっ!」




こっ…こんの野郎ー!


学校じゃなかったら絶対殴ってるし!!








「――REDQUEEN初代総長…伝説の女、リンだろ」




………。


完全にバレてるんですけど。


いや、でもっ!


そう簡単に認めるわけにはいかない―――




「は…?なんですか、それ」


「素直じゃないんだなぁ〜。つか学校じゃ別人だな」
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