gangな恋
相変わらずの余裕な態度にため息が出る。
まぁそれが和弥らしいっちゃらしいけどな。
私達は倉庫を離れ、和弥の家へと向かっていた。
「……で?和弥が亜由美の家を調べて、ここに連れて来たわけ?」
「いきなり訪ねて来たからびっくりしたけどね」
「強引だからな、あいつ」
私は前を歩く和弥の後ろ姿を見て、小さく微笑んだ。
そんな私に亜由美はずっとニヤついていた。
もしかしたら亜由美は、今でも司のことを想う気持ちがあるのかもしれない。
でも、私は何も聞くことは出来なかった。