gangな恋
【11】無自覚の自覚
しばらくベランダにいたものの、寒さには勝てず駆け込むようにリビングへと戻った。
初めは大人数で賑わっていたのに、もうほとんどのメンバーが帰っていた。
「すみません、お先に失礼します」
「亜由美さん、また走り行きましょうね!」
ぺこっと一礼した美咲は、猛と一緒に帰って行った。
あの二人は変わらずラブラブって感じだな。
そして、
「じゃあ俺も帰ろっと。夏帆ちゃんどうする?」
「あっ、帰ります」
ここにもラブラブな奴が……。
てか、この二人って付き合ってはないんだよな?
夏帆から何も聞いてないし。