gangな恋
なんか…濃かったな、この数日。
もう冬休み終わるんじゃないのってくらい、いろんな事があった。
「ねぇ、和弥」
「ん?」
ちょうど家の前で、二人とも足を止める。
私はゆっくりと向きを変えて、和弥と向き合う形となった。
「ありがとう」
「……え」
「…あの時、和弥がいてくれなかったら、きっと…また同じ事、繰り返してたと思う…」
あのバレンタインの日以来、こんなにも心が穏やかな日はなかったと思う。
「今日だって……」
亜由美のこと、調べて、探して、再会させてくれた。
「私さ…今日のことが片付いたら、亜由美に会いに行くつもりだったんだ…」
「…は…まじ?」
「ん。でも結局、私がどれだけ司に仕返ししても、亜由美がいないと意味なかった……」
「………」
「だから、ありがとう…亜由美に会わせてくれて」
また、亜由美とあんな風に笑えることができるなんて、思ってもみなかった。
本当、感謝してもしきれないくらい、感謝してる。