gangな恋
「まじで!?」
斎藤和弥の表情がパッと明るくなる―――
「もちろんオゴリ……ですよね?」
「仕方ないからオゴるわ」
「仕方ないなら行きません」
「いやいやっ、オゴるって!」
なんだかんだで私と斎藤和弥は新しくオープンしたカフェにやって来た。
隣がこいつ……ってことは今日だけは勘弁しよう。
「凜ちゃんどれがいい?」
「チョコレートパフェ!」
私はチョコパフェが幼い頃から好きなんだ。
「凜ちゃん可愛いね」
「…ははははは」
こんな地味な眼鏡女のどこが可愛いんだか……
こいつに言われても嬉しくないんだけど。