光~HIKARI~


「体調はどう??」

「昨日よりはだいぶましになりました。
でも、食欲は、ないし・・・
あまり、何もしたくないかんじです。」



「まぁ、朝ごはんは何か口にしなさい。
じゃぁ、朝食会場で待ってるわ。


「はい。」



それから、準備をして、朝食会場に向かった。


オレンジジュースと、少しだけ、パンをかじって部屋に戻った。



集合の時間にはきちんといたが、奏は脱力感と戦い、体のだるさも抜けず、みんなと行動するのが精一杯だった。



それでも、本番は乗り切ったし、毎日だるさからくる熱を我慢しながら、みんなと行動を共にしていた。


遠征の中盤に、メンバーのある一人は奏にいった。

「本当に具合が悪いの??見えないんだけど。
本番だけ出ればいいなんて、最低だよ。みんな努力してるんだから、あなたは出る資格ないと思うの。」


その言葉に奏は、何もいえなかった。
具合は本当のことだし、頑張ろうって思っても体がついていかない・・・でも、言い訳にしか聞こえないだろうから、いえなかった。
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