光~HIKARI~
それだけで、診断は十分だった。


奏は、パパに電話した。

「急にいないから、驚いた。病院には行ったのか??」
心配させてしまっていることが、悲しかった。

「病院に行ったよ。奏、うつ病だって・・・他にも二つ病気があるって・・・」


「そうか、きちんと薬は飲むんだぞ。ゆっくり休め。就職もあせらなくていいから。」

「わっかた。寝るね。お休み」

そう言って、電話を切った。

卓にも病気のことは話した。
隠していられなかった。

「奏、治していこう。一人じゃないから。」

そう、卓は言ってくれたね。
でも、奏のこの病気が卓に重荷を背負わせてしまっていたなんて、気づかなかった・・・

自分のことすらわからなかったから・・・









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