光~HIKARI~
東京に残っている卓は、相変わらずピリピリしていた。
奏に連絡をしないこともよくあった。

そんな彼に、寂しさと不安ばかり持っていた。

「奏は、もういらないの??奏の事必要な人なんていないんだ。」

そう、卓にもらした。

「そう思うなら、もう俺たちだめだね・・・別れよう」


そのあと、返事もできなくなった。

自分を必要とする人はいない・・・
そう思った。

無意識に包丁を手に取り、手首に押し当てていた。
奏の腕からは、赤い血が流れた。

それを、ただただ、見つめる。



「ただいま」

パパ??

言葉も出ない。


「奏!!!何してるんだ!!!」

慌てているパパは奏の腕から流れる赤い血を拭う。

そして、消毒をして手当てをしてくれた。


「もうするな」


それだけ言うと、部屋に行ってしまった。
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