光~HIKARI~
そんな気持ちを哲弥に話すことはなかった。
家に哲弥がきても、何でか、落ち着かない。
睡眠薬を飲んでも効かない。
イライラする。
薬を飲みたい・・・そして、ここに姿がなくなればいい。
そして、奏は薬を取り出す。
見張っている哲弥の目を盗んで・・・
プチプチ・・・
その音に哲弥は気づいた。
「奏!!!」
奏の持っている薬を取ろうとする哲弥。
「うるさい!!!死なせて!!!」
力ずくで、奏を押さえる。
その瞬間、哲弥の腕が、奏の首を絞める。
殺される・・・パニックに陥った。
このまま、殺される。
殺されてもいいや。
むしろ、殺して・・・
そう思った。
そのあと、どうなったかは覚えていない。
この頃は、食事に対して、興味が全くなかった。
仕方なく、外で食べても、家に着けばトイレに行って全て吐いてしまう。
体が、食べ物を受け付けない。