光~HIKARI~
鼻と口から、太いチューブがつけられ、息も苦しい。
このまま、いなくなれればよかったのに。
奏の気持ちと反して、奏は生きていた。
意識は戻ったけれど、薬が効いていて、またすぐに眠ってしまった。
翌日、目が覚めると、パパと茜がいた。
今日、退院するみたいだった。
「退院手続き終わったら、帰ろう」
そういって、手続きをして帰った。
家に帰ると、散らかっていた刃物たちは消えていた。
パパも茜も何もいわなかった。
疲れていた、パパと茜は、すぐに寝てしまった。
やっぱり、迷惑かけて生きている意味なんてないのかもしれない。
そう思っていた。