光~HIKARI~
奏はまだ、リストカットをやめていなかった。

でも、涼は何も言わなかった。



普通のカップルと同じく、デートをして、楽しい時間をすごしていた。




そんな中、家族でもめた。
何についてだったかは、覚えていない。
そのくらい、どうでもいいことだったのかもしれない。


奏は涙を流し、自分が悪いと思っていた。
自分がいるから・・・

そう思った。


その後、奏はありったけの薬と、財布を持って、雨の夜、一人でかけた。


「もう、みんなには迷惑はかけない」

そう思って、コンビニでお酒を買った。


近くのバス停で、

一人で乾杯した。
「かんぱい・・・」


そして、持っていた薬を全部胃の中に処分した。


その後、意識はなくなった。


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