私たちの半年間に題名をつけるなら…

一時間くらい歩いたのかな。


着いた場所は、小さな公園だった。



どうやら竜也んちの

近くだったらしい。



昨日、雪が降ったせいか

空気はひんやりしていて

芝生の上には雪が積もっていた。


さすがに寒かった。

短パンだもん、仕方ないよね。



微かに震える私に気づいたのか


「みほちゃん寒いでしょ?」


なんて聞かれた私だったけど
ここは意地を張る。


「みほはまだまだ若いから

こんくらいへっちゃらだよ〜。」



すると突然、竜也が抱きしめてきた。


「こーすると少しは暖かくなるよ?

女の子はあまり身体を冷やすと

よくないんだよ。」


抱きしめられたことで
身体は猛スピードで熱くなった。


公園は真っ暗だったけど…

ベンチの前に立つ私たちに

外灯の明かりが眩しかったから


竜也の顔がよく見えて…

なんだか少し、恥ずかしかった。



さっきまであんなに緊張してたのに

今はもう慣れたみたいで

顔が赤いよって…

私をからかってくるんだ。

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