私たちの半年間に題名をつけるなら…

先輩のことを口に

するようになってから


竜也はあまり笑わなくなった。



そんな竜也の変化さえ

気づけなくなるくらい…

私は先輩の話ししか出来なかった。


竜也をどんどん

追い詰めてしまっていった。



ある日竜也が急に泣き出した。

今まで流したことのなかった

涙を見て、胸が苦しくなった。


「俺、もう限界。

みほが毎日毎日、先輩先輩って

楽しそうに話すの見てて

やっぱ俺じゃあダメだって

思った。みほは鈍いから

俺の強がりにも

気づいてくれなかったしな。


すげー先輩に嫉妬してんだよ。

俺のみほなのに…

みほは俺を見ていない。

みほが見てるのは、俺じゃなく

あんたなんだよって…

すげー悔しい。


ごめんみほ。

俺達終わりにしよう。」


< 31 / 64 >

この作品をシェア

pagetop